ナイジェリアからの手紙

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 今度は500万ドルですか。誰が信じるものか。ヨハネの黙示録第一章を改良して、書き連ねてきた。何が資産は銀行に横たわっているだ。自分が病院のベッドで横たわっている状態だろ。  「答えはFBIだ」と返信した。以降、自称未亡人から音沙汰はなくなった。  2017年ごろから報告のある資産詐欺だ。主にイギリスの資産家をかたり、振込手数料と称してだまし取る詐欺である。  10月5日、シリア出身の男性と友達リンクをした。待っていた。  勤務先は「united nation military hospital syria」と書いてある。シリアの国連軍の病院だという。嘘の経歴である。荷物詐欺関係だ。何日か潜伏をへてから、接触を謀ってくるに違いない。そう思った矢先に、プロフィールごと消えていた。  代わって、翌6日に戦闘服姿の若い女性が、友達の申請をしてきた。勤務先はアメリカ陸軍。今度は国際ロマンス詐欺かと考えていたが、また翌日には姿がなかった。  9月の下旬から、アメリカ軍の軍人軍属をかたった者が減少している感じがする。ゼロとは言い難いがそんな気がする。調査すると、芸能関係者が増加傾向にあることがわかる。例えば歌手、モデルになり済ましていた。あわせて友達の申請がやたらと多くなる。アメリカ、エチオピアに混じり、ナイジェリアとガーナからの申請も散見された。
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