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キミにはこれから一ヶ月で、アヴァロンのマスターになってもらいたいの。
素人のキミを今から使い物にするには、
血のおしっこが出るほど苦しんでもらうことになる。
もしかしたら死んだほうがマシって思うかも。
それでも……引き受けてくれる?」
「やります」
睦は即答した。
スタッフの一人としてアヴァロンに潜り込めば、いずれグランギニョールに関われるのではないかと期待していた。
遊離の提案は、その段階を一足飛びに踏み越えるものだ。
第一エディテッドであることが明るみに出れば、元より帰る場所はない。
たとえそこが地獄のような場所でも進み続けるほか無かった。
海凪の手がかりが、待っている方向へと。
睦は新しい役を、演じ始めた。
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