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ある日、男子学生3人が面白がって肝試しに廃墟へ入りました。
自分たちの肝試しをちゃんと証明するために、
ビデオテープをまわしながら
「失礼しま~す!」
「なんだ、思ったよりも片付いていますね。」
と、レポート風に進む3人。
「おっ!なんでしょうこれは!?きれいな指輪ですね。
青い石が埋め込んでありますよ。」
と、1人が落ちていた指輪を手にしました。
3人は、なんてことのなかった肝試しを終えて帰り、
撮ってきたビデオを見始めました。
「失礼しま~す!」
「いらっしゃい。」
???
誰かふざけて「いらっしゃい。」なんて言ったっけ?
そのまま、ビデオをまわします。
「なんだ、思ったよりも片付いていますね。」
「お上手ですね。」
次も聞こえます。
それはまぎれもなく、女性の声。
「おっ!なんでしょうこれは!?きれいな指輪ですね。」
「それは我が家の家宝なんです。」
「青い石が埋め込んでありますよ。」
「きれいだからって、持って帰らないでくださいね。」
しかし、テープの中の3人は、実際、そんな声に
まったく気付いていなかった。
3人のうちの一人がポケットに指輪をしまい、
「失礼しましたーーー!」
というと、
「…持って帰るなと言っただろうぅぅぅ!!!!」
と低く、怒りをあらわにしたような声が響きわたりました。
青ざめて見合わす3人。
そこへ電話が鳴って…。
「指輪を持っていきましたね。今日、取りにうかがいますので。」
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