雨の日

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 雨の日はどうも苦手だ。雨ともれなくついてくる奴が嫌いだからだ。  雨の日くらい早く帰りたいものだ。音楽をかけて雨の音をかき消そうとする。 「おーい。佑斗。」 「逞!?」 「声かけたのに、返事しねーんだもん。」  やたら顔が近かったのは、大事な音までかき消したかららしい。 「もうちょっと待っててよ。部活終わるから。」 「おう。」 「昔みたいに手を繋いで帰ろうぜ。」 「そんな必要ない!!いつの話だよ。」 「大音量でかけといて、説得力ないよ。」 「そんなに待てない。」 「はいはい。」    いつも、素直になれない。それでも、少し雨の日が増しに思えたのは逞のおかげだから、感謝は伝えないといけないよな。
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