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別れは出会い、死は別れ、すなわち……
最初に聞こえてきたのは、こんな甘い声だった――。
「はじめまして、市ヶ谷聡太くん。私は愛の女神メイヴ! よろしくね。……で、早速で悪いんだけど、あなたに残念なお知らせがあるわ。はい、大事なことだからちゃんと聞いててよね。そう、本当に悲しいことなんだけど、あなたはね、ちょうど一週間前の今日、交通事故で死んでしまったの……。ごめんね…………。」
目が覚めたと思ったら、目の前に立っていた滅茶苦茶可愛い女の子に唐突にこんな事を言われた。
は?
それに、ここはどこだ?
なんだか闇の中に二人だけが浮かび上がっているような、不思議な空間だけど。
ちなみに、その自称女神の美少女は、どことなくギリシアの意匠を感じさせる祭壇のようなちょっと高いところから俺を見下ろしている。
ん、ちょっと待てよ、そんなことより、なんかすごい爆弾発言をこの子はしてなかったか……?
「……って、死んだ!? 俺死んだんですか!?」
「そうなのよ。あなたは死んでしまったの。非情だけれど、現実なの……」
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