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過去のトラウマに心を支配されていた俺だったが、そんな彼女の声によって平静を取り戻した。なんと、この女神様は容姿性格だけでなく声も一等品なのだ。
だってさ、俺の盲信していた声優さんに声がそっくりなんだぜ?
なんなのだ、この、『ぼくのかんがえたさいかわのめがみ』みたいな、隙の無さは。
もっと言えば着ている服さえも神秘的で、天の羽衣とかそういう類の言葉がしっくりくるようなデザイン。俗的なことを言うなら、めっちゃえっち。シコい。
俺はそんな内面の険しさを外面にはおくびにも出さず、答える。
「もしそんなことができるなら願ってもない話ですけど。てか天国って実在したのか」
美声の美少女に天国に連れて行ってあげるとか言われると、なんか意味深な感じに聞こえてしまって興奮しちゃうから困る。俺は割と脳内変換装置がエロに偏っているんだ、大変残念なことに。成人童貞のありえんこじらせ度の高さを舐めないで頂きたい。
「天国はあるわ。辛くはないけど、ただ、あんまし楽しいところとは言えないわね。……少なくともあんたが今考えているようなことはできないわ。だから私としては、あなたがもう一度生きたいという意思が少しでもあるのなら転生することをおすすめするわよ?」
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