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そして、ひと月後――。
ルーデンボルグの邸に、荷物が届いた。
「!! すごい、すごい、すごいっっ!!」
美月が鼻息を荒くしているのは、先日初めてこの邸に来た時に、彼女の画材が少々特殊なので取り寄せて貰っていた。それが、ついに届いたからだ。
少々時間が掛かってしまったが、その頼んでいたものが、ほとんどそこにある。
この世界には、何と洋紙と和紙に似たものがあった。美月が一番危惧していたのは、紙と絵具だから、これにまず一番に喜んだ。
日本画には一般的に絹か和紙を使う。
絹に描く絹本も考えたが、やり方は知ってはいる。が、大学生でまだまだ技法を使い熟せているか怪しい自分が、この世界のもので初挑戦するのは、少々難しい気がしていた。
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