5/12
前へ
/166ページ
次へ
「えー、おはようございます。もう夏も本番ですね。ということで…『赤塚産業大運動会』のシーズンになりました!はい、拍手うう!」 おー!今年もついにこの季節か。 赤塚産業では、毎年近くの運動場を借り、楽しく運動をするのだ。あくまで楽しく。 「古城くん参加できそう?」 「はい。体を動かすのは結構好きなので」 ちょっと嬉しそうにそう言った。 「あ、嬉しそう。よかった」 と見たままの感想を言うと。 「…え」 何故か驚かれた。 「ん?あ、俺失礼なこと言っちゃった?」 「いえ…表情をわかってくれるんだなって思って」 「え、分かるよ?普通に」 …ああ。なんとなく察した。 きっと、今まで気づいてくれた人がいなかったのだろう。 それで、俺が普通のことのように言ったから、それにも驚いたと思う。 なんというか…本当に、いろいろ『読めない』。 「まあプログラムは後々言いますが、今年の目玉はなんと言っても障害二人三脚!!」 「…は?」 課長がなんかすげえ恐ろしいこと言ってるんだが。障害…二人三脚?
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

220人が本棚に入れています
本棚に追加