入学式にて

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入学式にて

ガルシア学園の入学式当日の朝早く。 アルムはいつものように起きていた。銃の手入れをするのである。 といっても、そこは家ではなく学園寮の一室だ。学生は必ず寮生活を強いられる。 ガチャッ ガチャガチャ 金属と金属が噛み合う音が部屋に響き渡る。 「これで…よしっ」 最後のパーツを組み立て、完成した。 満足気な笑みをこぼして、仕上げに丁寧に磨いていく。 「相変わらず、カッコいいな。お前」 出来上がったオートマチック拳銃に向かって声をかける。 (さてと、行くか) もうすぐ式が始まる。新入生は遅れてはいけないのだ。銃を腰にさし部屋を出る。
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