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毎朝通る道沿いに、やや大きめの車庫がある家が建っている。 二階というよりは、屋根裏部屋的な感じで、 車庫の上には物置がある。 その物置の窓はたいてい、いつも開いていて、 そこに置かれているものが外から丸見えなので、 なんだかその場所を見てしまうのだ。 もちろん、何かが変わるわけではない。 使わない毛布などが積み重ねてあったり、 ビーチパラソル、何かのポール、 スキーやスノーボードの板、 冬用のタイヤなど、そういったものが見てとれる。 必要となる時期がこなければ、それは使われることはないのだから、 いつも同じ部屋の様子、いつもと同じ風景のようなものだ。 そう、その日以外は…。
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