神の落日、フランケンシュタインの夜明け

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 確かに私は宇宙服を着ないで航海していた。それは明確な私の瑕疵だ。だがその程度の違反なんて誰だってしているじゃないか。なのにこの仕打ちはあまりにも理不尽ではないだろうか。  そしてそんな不条理で私の命が失われることなど許されるはずがない。私の罪に対して下される罰があまりにも重すぎるのではないだろうか。  だから、強く願った。怒りにもよく似た感情で、ただただ背後から迫る死の靴音を睨みつけた。  ああ、嫌だ。嫌だ。嫌だ。と。  
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