ファンタジア・ジャパン~「日本」に憧れた1980年代「日本」を模倣したテーマパーク都市に住む少女たちの物語。西暦2188年、封鎖された「日本」列島はどうなっているのか?

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67日比谷公園 大勢の人が並んでいる。 その中に麻梨子。 スマホの画面、「一条美賀子、初公判」の記事。 声「あっ、一条じゃね?」 麻梨子、顔を上げる。 美賀子が歩いてくる。 美賀子「一条でございます。この度はお騒がせして申し訳ありません」 「いいかげんにせい」 「大河ドラマどーすんだ」 の声。 美賀子、低頭して回る。 麻梨子「一条さん」 美賀子「鈴木さん」 麻梨子「釈放されたのね」 美賀子「ええ。正確には条件付きだけどね。裁判もあるので」 麻梨子「行政処分はあるけど有罪にはならないという観測よ」 美賀子「(頷いて)大河ドラマごめんなさい」 麻梨子「いいの。AIのサポートもあるから、私でもどうにかなってる(笑)」 美賀子「代役があなたでよかったわ」 68リーガルセクション大法廷 傍聴席は満席。 麻梨子もいる。 書記官の声「起立」 美賀子、文香、薫、佐藤剛、帯刀無我らが被告席による。 裁判長「主文後回し。高校生ともいえども一個の社会人として、国の政治に関心を持ち、自ら選ぶところに従って相応の政治活動をお行うことはもとより正当なことであって」 69同正門 美賀子らが、監視のSPにかこまれて出てくる。 裁判長の声「そのことにかまけて一般の学業をなおざりにすれば、その面で批判されることはあっても」 70主要幹線道路 車が走る。 車内に美賀子らの姿。 裁判長の声「政治活動を行うこと自体は何ら避難されるべきことではない」 71官邸・正門 前シーンの車が入っていく。 72同エレベーターの中 美賀子らが昇っていくイメージ。
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