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「彼は、営業成績が悪かったため、給料もあまりもらっていなかったわ」
「でも、有名商社だろ? それなりにあったんじゃねーの?」
ゲンキの言葉に、カネコはポケットから小判を3枚取り出す。
テーブルの上に置くと、小判は小さくなり、量が増える。
「確かに彼は一般の同い年よりは多い方でした。でも、会社の同期と比べると、売り上げは目標より以下。お金が少ないことに、それなりに劣等感を感じていたみたいね」
小銭はアイが作った人型の紙の前に、バラバラの量で置かれる。
真ん中だけ量が少なく、他はそれなりの量。
「ま、女は男に求めるのはお金ですからね。残念な男ですよ」
カネコはそう言って肩をすくめた。
すると、「いや、そうとは限らない」とマナブは手を挙げた。
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