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実際にあった出来事は、ここまで ――
ノンフィクション小説ならば、ここでエンディングを迎えるところなのだが・・・あえて、私の願いを込めてハッピーエンドで締め括った。
そう・・・この本の結末は、フィクション。私が彼に宛てたラブレターなのだ。
ねえ、朔哉さん・・・
「オマエを、いつまでもオレの中に閉じ込めていてはいけない。璃子は、誰にも縛られずに生きる方が幸せでいられると思うから・・・」
あの時、あなたはそう言ったけど・・・知ってる?
私がはねっ返りでいられたのも、あんなに無茶な事が出来たのも、すべて・・・あなたに守られていたから。
あなたの束縛がなければ、私は自由に飛び回る事など出来ない ――
今頃、あなたは、この本を手に取ってくれているだろうか?
私の気持ちに気づいてくれただろうか?
きっと、あなたも見ているこの同じ空を見上げながら・・・今日も思いを馳せる。
『決して離れない』
あの花の、花言葉を教えてくれたあなたに・・・
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