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つながり
拝啓
もう、はじめましてではないですね。お返事、有難うございました。
まさか返ってくるとは思わなかったので、すごく、驚きました。そして、嬉しかったです。
仰られる通り、あなたとぼくは随分違うようですね。でも、違うからこそ、きっと知りたいと思うのでしょう。なんでもいいです。是非、あなたやあなたの周りの出来事をぼくに教えてください。ぼくの方は、あまり代わり映えしないので、大したことを書くことはできないかもしれませんが。とはいえ、今日もシーツが白く清潔で、ぼくがこうしてあなたの手紙を読んで、返事を書くことができる、ということに、本当に感謝しなくては。……本当に本当に思っていることなのに、こうして文字にすると、どこか違和感があるのは何故なのでしょう。
さて、学校のお話、有難うございました。ぼくはもう随分行っていないので、もう本物よりも創作の中のものの方がすっかり馴染み深くなってしまいました。
出来ることが少ないので、本ばかり読んでいるのですが、きっと中学校にはぼくの読んだことのない本がたくさんあるのでしょうね。暇をしているあなたの所に、借りに行ってみたいものです。
あなたは、シンメンモク、なのですね。
ご存知でしょうか、シンメンモク。こうして書いてみると、ぼくまでまるで知らないもののような気がしてきます。ちょっとだけ、面白い響きですが、とても良い言葉です。
お手紙の文章から、等身大のあなたを感じたのです。飾らない、ありのままのあなたを。
きっとそれは、いいえ、それこそが、シンメンモク、というやつなのでしょう。
あんまり言葉を尽くすと、態とらしい感じがしますので、この辺にさせていただきましょう。でも、ぼくは、あなたとは良い友達になれると確信しました。
随分と長くなってしまってすみません。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
敬具
無事にあなたに届きますように。
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