ケンカ

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「だけどよお、あいつ……」 「あいつじゃない!千歳だ!俺たちの仲間だ!」 緋呂は水希に、言い聞かせるように言った。 「千歳が仲間に入る時に言った言葉、覚えているか?」 緋呂はみんなの顔を見た。 「みんなは命がけで、自分を助けてくれたから、自分もみんなの為なら、多少の困難は乗り越えてみせると言った。人間の千歳がだ。」 みんなハッとして、思い出した。 「俺は、その言葉を信じるよ。」 「緋呂……」 千早はなぜ緋呂が、千歳を仲間にしたのか、正直分からなかった。 だが、緋呂も思いつきではなく、相当な覚悟で千歳を仲間に入れたのだと分かった。 「……俺も言いすぎだよ。」 水希は頭を掻いた。 「これからは、千歳と仲良くする。」 「そうだな。それに風羽。」
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