後悔

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鳴と原君の家に向かう途中それらしき人物は見当たらなかった。 何故だ? 原君のお母さんは、ついさっき家を出たと言っていた。ついさっきがどれくらいの時間かは分からないが家を出て駅に向かっていたなら絶対に鉢合わせになる筈。 信号が青に変わり、再び足を進めた。 街行く人が全速力で走っている僕を珍しそうに見ている。 それを横目に駅へと向かう。 僕が正直に原君に交通事故の事を話していたらこんな事にはならなかった。 もう夕陽は沈んでいて夜が訪れようとしている。 時間がもうない。 すでに体力はないが、あと駅前の交差点まで信号を一つ渡れば着く。 最後の力を振り絞って最後の信号をぎりぎり渡った時だった。 前方で激しい轟音と人々の悲鳴が聞こえた。
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