後悔

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「本当に(けん)が交通事故に巻き込まれるの? 」 放課後の教室には僕と鳴の二人だけがいて教室に鳴の泣き声が響き渡り、窓から見えるグラウンドが夕陽で照らされてオレンジ色に染まっていた。 鳴の泣いているところを見るのは初めてだ。 余程、彼氏の事が好きなんだろう。 鳴の彼氏、原健(はらけん)は僕達と同じ中学二年生の生徒だ。 僕は一年生の時、原君とはそれほど仲良くなかったが鳴が二年生になって直ぐ、原君と付き合いだして三人でも良く遊ぶ仲になった。 原君は容姿端麗で勉強もできて同じ中学生とは思えないくらい背が高い。 鳴の好きなタイプは勉強がとても出来て、背が高く長髪の黒髪の男と言っていた。 長髪という条件以外は全て鳴のタイプと合っている。
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