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鳴の後に続いて僕も教室を出る。
廊下を走っている間も鳴は時折、携帯電話を耳に当てていて、ずっと携帯電話を握りしめて離さなかった。
途中、廊下を走っている事を担任の先生に注意された。いつもなら立ち止まって謝るが今はそれどころではない。
適当に返事を返してそのまま走る。
校舎を出たところで鳴が急に立ち止まったので、横に並んで立ち止まる。
鳴を見ると表情は苦しそうで、肩で息をしていた。急に走ったせいで体力がなくなってしまったのだろう。
「大丈夫? 」
そう声をかけるも、鳴はコクリと頷くだけだった。
そして、鳴は校門に向かってまた走っていった。
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