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「遊、どう言う事? 」
背後の夕陽に照らされた鳴はこちらを睨んでそう言った。
どうやら僕に不信感を抱いている様に見えた。
けど僕は本当に言っていない。
「僕も分からない。けど今そんな事を言っている場合じゃない! 早く駅に向かおう! 」
鳴の横を通り過ぎてそう言った。
「遊、貴方本当は健を殺したいんじゃないの? 」
背後から鳴の声が聞こえて、その場で振り返った。
僕が原君を殺したい?
そんな訳がない。
何故、鳴はそんな事を言うのだろうか。
「私、健から言われたの。 坂とは関わるなって」
鳴は僕の事をまるで殺人犯を見る目の様に鋭い眼光で睨みつけた。
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