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僕と関わるな?何で原君がそんな事を……
理解が追いつかない。僕の頭の中は分からない事だらけで埋め尽くされ、グルグルと色々な感情が顔を出しては隠れている。
「確かに健はそう言ったわ」
「何で…… 」
「理由までは知らないわ」
原君がそんな事を言う理由が見当たらない。
原君とはすごく仲が良い訳ではないがそれなりに親しくしている。
僕の家族も原君の事を気に入っている。父さんなんか、あれだけ頭の良い子は中々いない。 そう言って太鼓判を押していた。
「私は一人で健を助ける」
鳴がそう言うとちょうど僕の後ろからエンジン音が聞こえて鳴が左手を高く上げた。
エンジン音の正体はタクシーだった。タクシーは僕達の横に停まると鳴だけを乗せてそのまま走っていった。
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