甘いの半分こ

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甘いの半分こ

◇  あの子とは、ずっと一緒にいたの。  だからずっと一緒にいられると思ってた。  おやつだって、いつも半分こにしてた。 ◇  松野実利(まつのみのり)中川菫(なかがわすみれ)は五歳の頃から大の仲良し。  お互いが初めて出会ったのは保育所に通っていた時。  毎日鬼ごっこや、かくれんぼをして遊んでいるうちに気が合って、何かと行動を共にするようになった。  二人は小学校に入学すると同じ部活に入ったり、同じ文具を揃えたり、同じお菓子を分け合ったりする仲の良さに。  実利は菫とずっと一緒にいたから、ずっと一緒にいられると思っていた。  しかし月日は流れ、二人が中学生に上がってしばらくした時のこと。変化が訪れる。  お昼休みに教室の片隅の席で、菫は実利に告げた。 「あのね、実利ちゃん。あのね……」  菫は顔を赤らめている。 「わたし、彼氏が出来たの」  それを聞いた実利は、一瞬呼吸が止まった。驚いたのである。 「え、そうなの? おめでた……じゃない、それは良かったね、菫!」 「うん!」  菫はいい笑顔だ。陽だまりに咲く花のよう。 「でも、彼氏になったのって誰?」 「実利ちゃんも知ってる人よ。話したでしょ、わたしの好きな人」     

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