1826人が本棚に入れています
本棚に追加
/2593ページ
◆ ◆
「……え?」
教師は、帰路に倒れる少年を目にとめる。
慌てて駆け寄ると同時に、すぐ傍のドアが開く。交番から出てきた警官が、同じように目を丸くする。
「君、大丈夫か? おい、君!――あなたは関係者ですか? この子の」
「と、通りすがりです。でも、この制服はうちの高校の――」
教師の視線の端に、何かが映る。
顔を上げる。少年を介抱する警官の横で、彼女は、走り去っていく金髪の少年を見た気がした。
最初のコメントを投稿しよう!