第二十八章 ミスティック・レクタングル

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第二十八章 ミスティック・レクタングル

「んっ? ミスティック・レクタングル? いや、これは普通のミスティック・レクタングルじゃないな……まさか、ダイヤモンド・クロスなのか?」  奉生がスマホの画面をタップして占星術アプリの設定を変更する。 (ホロスコープに小惑星を追加すると……やっぱりそうか、クロスフォー・パターンだ。しかも、アスペクトのオーブは全て一度以内。これは凄い!) 「どうしたの?」  優海は奉生の横からスマホの画面を覗き込んだ。 「あっ、クロスフォー・ダイヤモンドみたい」  ※クロスフォー・ダイヤモンドは変形八角形のカットパターンをもつダイヤモンドのこと。中央部が十字に光り輝くダイヤモンド。 「これは奇跡のホロスコープだな。アングルをセンターにして縦横にミスティック・レクタングルが形成されるアスペクトパターンなんて初めて見たよ」  ※アングルはホロスコープの基本となる十字線のこと。 「ミスティック・レクタングル?」 「名前の通り、神秘の長方形さ。ミスティック・レクタングルは、オポジション(百八十度)とセクスタイル(六十度)とトライン(百二十度)の組み合わせで出来ている特殊なアスペクトなんだ」 「それってどういう意味があるの?」     
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