ラブドール

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いや、ドールの目は開けた状態にしていたハズだ。 昨晩、僕が目を瞑った状態にしたのだろうか? まじまじと見ると、寝息を立てている? え? 思わず、彼女の胸を触ってみた。(腕を揺すらず、胸を触るところが僕らしい) 「う・・・ん」 と言って、小夜子が目を開けた(目が覚めた?) 「え~! 小夜子なのか?」 それには答えず、抱きついてきた。 僕は完全に混乱していた。 まだ、妄想の中にいるのか? でも、どう考えても現実だ。この明かりは朝日だ。 自分で自分の頬をつねると言う行為はドラマかマンガの世界だけだと思っていたが、僕は思わず、頬をつねっていた。 冷静になろう。そう思った。 昨日何があった? 酔っ払って、小夜子を自分の部屋に連れ込んだのか? 覚えが無い。 ドール、そうだドールの小夜子はどうした? 思わず、周りを見渡した。 その様子を見ていて、小夜子が言った。 「ごめんなさい。クローゼットに入って貰っています」 「ああ・・・」見られたんだ、ドールを小夜子に。 ショックだった。 恥ずかしかった。 小夜子そっくりのドールを、それも裸にしていたのを見られたんだ。気持ち悪がられても仕方が無い。 「あの・・・あれは、その・・・・」言い訳を色々考えたが良い取り繕いが無い。 諦めて言った。     
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