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2話 おかあさんとの喧嘩
「おかあさんのばか!おかあさんなんて大っ嫌いっ!」
「ゆ、結芽…っ」
ある日、私はおかあさんと喧嘩をして、家を飛び出した。
家を飛び出し、公園に行ったが公園で思い浮かんだのはおかあさんと遊んだ思い出だった。
「おかあさん…今、どうしてるんだろう…」
泣いているかもしれないし、
怒っているかもしれない。
そう思うと中々、家に帰る勇気は出なかった。
でも、辺りは暗くなっていき、公園で遊んでた友達も家に帰っていく。
すると、仲のいい友達の和佳ちゃんが私の隣に座った。
そして、和佳ちゃんは首をかしげながら、
「結芽ちゃん、どうしたの?お家に帰らないの?」
と言った。
私は和佳ちゃんにおかあさんと喧嘩したことを話した。
「なんだ、だったら、早くおうちに帰った方がいいよ?結芽ちゃん。」
立ち上がり、笑顔で手を差し伸べて、そう言った。
私はその手をとり、和佳ちゃんが、帰るのをその場で見送った。和佳ちゃんは私に何を伝えたかったのかは分からないが、言われた通りに帰ることにした。
家の前に着き、玄関のドアをゆっくり開けるといつもの夕飯の匂いした。
そして、玄関にはおかあさんが立っていた。
私は怒られると思い、目をつぶった。すると、おかあさんは、私を包み込む様に抱きしめ、「おかえり…っ、結芽っ、、」と言った。
暫くして、おかあさんは、私から離れ、「心配したわ、結芽…ほら、もうご飯が冷めちゃうから一緒に食べましょ?」と、微笑みながら言った
私は喧嘩したのにやさしく包み込んでくれたおかあさんに笑顔で「うんっ」と言った。
リビングに行き、席に着くと机の上には、私の好きな食べ物ばかり作られていた。
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