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雨の日
雨の日は憂鬱じゃ。
楽しいけれど、憂鬱なのじゃ。
なぜなら、雨が降ると、ある少年が私の元へ来るから。なんとも、簡潔的な理由じゃろ?
その少年は、黒髪に黒縁の眼鏡をかけており、大人しい性格をしておるのじゃ。
「お主、今日も来たのか?」
わしが声をかけても喋りゃしない。
生意気な、なんて前は思っていたが今はそう思う気にもなりゃせん。
無言のまま、雨が止むのを待つ。
嗚呼、はよ、雨よ止んでくれんかの。
わしはこやつと話せぬなんて、憂鬱でしかたない。
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