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そして、朝。
「おはよう、フウカ。何か食べられそうか?」
「……おはよう……ダニエル!?」
目覚めると、ダニエルがキッチンに立っていた。そして、当たり前のように何か作っていた。
「寝ている間に、調理場の使い方を学ばせてもらった。簡単なものなら作れるが、何か食べたいものはあるか?」
「どうして、いるの……?」
ごく自然に自分の部屋の中にダニエルが立っているという事実に、風花は嬉しいと同時に驚きを隠せない。
そんな風花に対して、ダニエルは眼鏡をクイッとして笑った。
「せっかくこうして異世界との入り口を繋げることができたんだ。簡単に閉じるわけがないだろう? 今日から、共同生活だ。よろしくな」
「よ、よろしく……」
こうして壁越しの奇妙な異世界交流は、ふた部屋続きの奇妙なルームシェアへと発展したのだった。
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