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白の部屋にて「椅子」
「おはよう」
「...」
ふうつる、ふわり
ふうつる、ふわり
...集中してるな。
足首を撫でるのは、双子窓から流れてきた弱風
彼女はずっと、ガラス製の肘掛にもたれて座って読書をしている。
いくつもの波紋が重なって形作られている、流れ睫毛
ふうつる、ふわり
それは、ほおの丸み。
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突然の破壊音、彼女は崩れ落ちる。
うわ、危な...
フツ!!
...心臓ってどこにあるんだっけ
ここだよな。だよな。
速くて何も見えなかったけど、確かに何かたくさん飛んできた。
彼女は無傷だ。
倒れた彼女を抱きかかえて、幸せな即設バージンロードを走った。
何も感じない。何も感じない。何も感じない。
割ってしまった過去は、
二度と元には戻せないんだ。
ここにずっといてくれるんだね。
ありがとうね。
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