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そして、男性のほうは、金色の短い髪に水色の瞳を持っていた。安めのジーンズにカジュアルなシャツを着ていたが、着こなしはかなり高度で、腰に巻き付けたジャケットを見ると、その巻き付け方やジャケットの形から、服装にはかなりこだわるほうだということが分かった。
「シリウス、ではあの時の射撃はあなたが?」
彼らをよく知っているのだろうか、おそらくは同じシリンなのだろう。輝はしばらく町子とともに彼らの会話を聞いていることにした。
「まあな。俺たちもクリスフォード博士に用があったから、あんたらをつけさせてもらった。もっとも、あのじいさんを説得できなければ無理だったみたいだから、少し手伝わせてもらったけどな」
「私は」
カリーヌと呼ばれた女性は、咳払いをして顔を赤らめた。
「私は、あの店のパンのファンだっただけよ。最近は味が落ちていて行けなかったけど、どうやら復活しそうだしね。また行かせてもらうわ。それと、ちょっと、そこにいるボウヤたちが気になってね」
「ボウヤ?」
輝は、坊やといわれて少しむっとした。それが顔に出ていたのか、カリーヌはこう言いなおした。
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