第一章

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【転】 「どっちだっていいじゃねぇかよぉ! あぁ?!」 僕は逆に不良の胸ぐらを掴み上げた。 我慢していた色んな感情がこみ上げてきてドッカンだ。どうしてくれんだこの野郎。テメェのせいで脳みその血管何本かキレたぞゴラァ。 「僕の金で、僕が何を買おうがテメェに関係あんのかゴラァ!」 「あ、いや……」 「ちっちぇー声出してんじゃねーぞクソ野郎!」 「ありません!!」 僕より頭一つでかいはずの不良は豹変にガクブルしている。 「大体なぁ、僕はどっち派でもねぇよ! 気分だよ! き・ぶ・ん! 今日はたけのこの気分だったんだよ! あえて言うならすぎのこ忘れてんじゃねーぞ!」 「しっ、知らな……」 「すぎのこに謝りやがれ!」 僕は感情のままにまくし立て、その後不良を正座させ延々一時間、すぎのこの村の美味しさについて語ってやった。  
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