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【転】
「どっちだっていいじゃねぇかよぉ! あぁ?!」
僕は逆に不良の胸ぐらを掴み上げた。
我慢していた色んな感情がこみ上げてきてドッカンだ。どうしてくれんだこの野郎。テメェのせいで脳みその血管何本かキレたぞゴラァ。
「僕の金で、僕が何を買おうがテメェに関係あんのかゴラァ!」
「あ、いや……」
「ちっちぇー声出してんじゃねーぞクソ野郎!」
「ありません!!」
僕より頭一つでかいはずの不良は豹変にガクブルしている。
「大体なぁ、僕はどっち派でもねぇよ! 気分だよ! き・ぶ・ん! 今日はたけのこの気分だったんだよ! あえて言うならすぎのこ忘れてんじゃねーぞ!」
「しっ、知らな……」
「すぎのこに謝りやがれ!」
僕は感情のままにまくし立て、その後不良を正座させ延々一時間、すぎのこの村の美味しさについて語ってやった。
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