Unrequited love

いつもあなただけを見ていた

横から見るあなたは
男の子のくせにまつ毛がちょっとだけカールしてる

真正面から見るあなたは
いつも少しだけ照れた顔をしてはにかんでいる

授業中に
小さなあくびをしながら必ず左耳をかくことも

スニーカーのひもが
左だけ固結びになっていることも

私は知っている

ボールを追いかける時のまっすぐで真剣なまなざし
走り疲れたときに見せる、少し荒い息づかい

あなたのすべてが大好き

怒った顔も
笑った顔も
疲れた顔も

どんな顔も最高にかっこいい

だからね…

遠くから見ているだけでよかった
友達として側にいれるだけでよかった

私は何も望まない

だって…
あなたは私の大切な親友の彼だから

それだけじゃないよ…
あなたが見せる最高の笑顔はね…

彼女とふたりでいる時なんだってわかっているから…

今日は卒業式

だから…今日であなたへの気持ちとお別れ
さよならするって決めた

私だけの思い出にしようって決めた

でもね…
もしも…もしもね…

私の心を切り開いて
あなたに見せることができたら

傷だらけの心に同情してくれるかな？

好きになってくれなくてもいい

同情でもいい

あなたがほんの一瞬…

私だけのことを考えてくれたのなら

それだけでいい

たったそれだけのごくごく小さな望みさえ…
許されないことですか？

unrequited love