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「相変わらず“あやかし屋”は人間にはきつそうですね」
「そうでもないさ」
あやかし屋はあやかしの願いを叶える。しかし、人間が違う理を生きているあやかしの願いを全て叶えるのは不可能だ。
だからこそ一回のあやかし屋で叶える願いの数は一つだけ。
もちろん少ないと思うかもしれないが、あやかし達と俺たちの寿命はかなり違うため、何百年も待てるのだ。
だが、基本的にあやかし屋に頼るのは霊力の弱いあやかしだけで、高い霊力を持つ高位のあやかしなんかは自分の力を使って好き勝手にやっている。
「そういえば、つくもはどこ行った?」
「あぁ、彼女なら……」
そう言って陸が指さした方を見ると、だるまの体に人間の手足が生えたあやかしと腕相撲をしていた。
とりあえず、いい勝負をしていたので邪魔をしに行くことにする
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