序章

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 りりりりりりりりりりりりりりりりりり  俺の目覚ましがタイミングよく鳴る。 「ん……ふわぁ」  背伸びをして俺は毎晩見る夢について考える。  相変わらず意味の分からない夢だと思う。まぁ、俺が前世で体験したことだけど。  ああ、説明を忘れていたが俺の名前は 道前 誠 。花の男子高校2年生だ。一応言っておくと俺は前世の記憶を持っている。別に中二病ではないからな。  俺の記憶は約1000年前、まだ日本に陰陽師がいた時代の陰陽寮に勤めていた。ということは覚えているが、具体的に細かいこと……例えば名前だったりなんかは憶えていない。 「あっ誠起きた~?」  この声は……  俺は上を見上げ、宙に浮いてセーラー服を着ているあやかしを見る。 「おはよう、つくも」 「おっはー誠」  こいつは付喪神。名前はつくも。俺が昔から身に着けているお守りの指輪に憑いているあやかしだ。
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