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でも、消えても彼らとは、また会えます。
神様には、亡くなった動物たちの住む場所を管理するお仕事があるのです。そして、もう一回、生まれたい動物に、命を吹き込むのも神様のお仕事です。
そのため、いつでも、会うことはできました。
神様が話しかけると、その頭の良い生き物たちは、好意を持って応答します。そして、たくさんお願いをしたりします。神様は、何だか、面倒で疲れたりもしました。
そこで、自分の分身を、その星にたくさん送りました。彼らが、代わりに仕事をしてくれます。これでもう、嫌になることはありません。
でも、また、暇になりました。悲しくなりました。
神様は、泣きました。
そのとき、ある子どもが話しかけてきました。
「神様、僕と友だちになりませんか?」と。
神様は、友だちが何の意味なのか分かりません。
でも、彼の心を読み取り、それが、自分の求めていたものだと気づきました。
私は、友だちが欲しかったのか。
そして、神様は、その子どもと友だちになることにしました。
初めて、神様は、心の底から、笑顔になったのです。
これは、私たち人が、神様と初めて、心を通わした頃のお話。
おしまい。
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