神様にも心はあります

3/3
前へ
/3ページ
次へ
でも、消えても彼らとは、また会えます。 神様には、亡くなった動物たちの住む場所を管理するお仕事があるのです。そして、もう一回、生まれたい動物に、命を吹き込むのも神様のお仕事です。 そのため、いつでも、会うことはできました。 神様が話しかけると、その頭の良い生き物たちは、好意を持って応答します。そして、たくさんお願いをしたりします。神様は、何だか、面倒で疲れたりもしました。 そこで、自分の分身を、その星にたくさん送りました。彼らが、代わりに仕事をしてくれます。これでもう、嫌になることはありません。 でも、また、暇になりました。悲しくなりました。 神様は、泣きました。 そのとき、ある子どもが話しかけてきました。 「神様、僕と友だちになりませんか?」と。 神様は、友だちが何の意味なのか分かりません。 でも、彼の心を読み取り、それが、自分の求めていたものだと気づきました。 私は、友だちが欲しかったのか。 そして、神様は、その子どもと友だちになることにしました。 初めて、神様は、心の底から、笑顔になったのです。 これは、私たち(ひと)が、神様と初めて、心を通わした頃のお話。 おしまい。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加