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おじさんと透樹くんが ミキさんに肩を貸し
安全な場所に移そうと、オレらの背後に立つ 守護精霊の向こうへ連れて行こうとするが、榊が
「ならぬ」と止めた。
「厄が集落に拡がる。返りを被った者を
それより先に入れるな」
榊が指す方向は、オレらと守護精霊の間。
縄の掛け換えの時に、榊が神隠しをかけた岩があった。
さっきまでは見えなかった。
六部... 僧侶を起こしてから、榊が新たに結界を張るために、神隠しを解いたようだ。
「それで、こちらと集落の者等を分けておる。
その娘は こちら側に置いておけ」
川本のおっさんが ミキさんの近くに行こうとするが、背後の守護精霊に阻まれて、悔しそうに立ち尽くす。
ジェイドは、一度 精霊を退こうとしていたが
榊の言葉を聞いて、開きかけた口を閉じた。
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