1/6
737人が本棚に入れています
本棚に追加
/224ページ

朋樹ん家 戻って、二階の朋樹の部屋にいる。 朋樹が帰省した時に、ここで寝るので ベッドは昔のままあるけど、あとは折りたたみのテーブルがあるだけ。 クローゼットには、幾らか 朋樹が残した物が詰まっているようだが、オレらが隣の市に越す時に めぼしいものは、当時 まだ高校生だった弟の晄に渡り、今は それもほとんどない。 朋樹とジェイドが、テーブルにスマホ置いて 音声を聞きながら 訳してメモを取り ルカと榊は、クローゼットから勝手に引っ張り出したアルバム 見てて オレはベッドに転んでいる。 「最初は “救い主” に、早く来てくれ と 祈願している。 これは次の “Huyah” “唯一の神”を 指すものだろう。 “あなた” “愛された者” “安住の地を” と 続いている。 おじさんが言っていた当時の状況であれば こう願うのも わかるね」 へー。 「泰河ぁ、おまえガキの頃から見るからに 言うこと聞かなそうな感じだよなー」 「いかにも腕白坊主といった(わらし)であるのう」 うるせぇ。 「次の単語だが、“バケー” これは “baker” だと思う。 意味は、“最初に出来る” とか “初子” 。 “va” “そして” “hakets” “終わり”」 「あっ! ボティスが “原初で終” とか言ってたぜ! なぁ、泰河!」 もう、ルカ うるせぇよ。 知らねぇよ。オレ、半分 寝てたしさ。 今も うっすら眠いしよ。
/224ページ

最初のコメントを投稿しよう!