2.羽関錬空

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 練空が顔をしかめると、彼女ははにかんで顔を振った。 「あの人さあ、見た目が怖いじゃん。お母さんが近付くなって言うから~」 「お母さんが正しいんじゃないの」 「もう、キミまでそんなこと言う?」  栄はふくれっ面をするので、練空は渋々ながら紙袋を受け取り、リュックに納めた。  雑談を交わしながら登校した。 ほとんどは栄がテレビやネットのことを一方的にしゃべり、練空が聞き返すという形だった。  栄は彼の頭につもった雪を手で払いのけて笑った。 「レンくんってかっこいいよね。モテるでしょ」 「別に」 「涼くんからキミに乗り換えちゃおうかな?」  錬空が嫌そうな顔をすると、笑って背を押した。 「ちょっとは嬉しそうにしてよ」  交差点のところで彼女と別れ、他の生徒に混ざって校門をくぐった。
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