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「椿、海と別れた?」
「……」
海さんと両想いになってマンションに帰った次の日から、バイト先で会う度、ニコニコ顔で訊いてくる義理弟。
「しません!私達は両想いになったもん!」
私は力一杯否定した。
「ちっ、離婚はまだかー」
私の反応を見ると洸君は不機嫌そうに舌打ちする。
私達は毎回このやり取りをしている。
どうやら私のことを諦めてくれる気は無いらしい。
「桜ちゃんが居なくなったらもう洸には手に入らないんだから諦めなさい?私がいるよ?」
そこに更衣室でバイト着に着替えて出てきたアリサがニコニコ顔で言う。
「俺は椿一筋」
それに動じることなく真顔でサラリと返す洸君。
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