第十一章 MAD”Диана(マッド″ディアナ)

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言われて 背後を振り返ってみると、 なんと! 1台の黒塗りワゴン車が 猛スピードでこのゴミ収集車に 迫り来ているではないか! それが、 『反ヴァローナ同盟』の車である事は 間違い無い。 「しつこい奴らめ......」 ディアナは思わず顔をしかめ、 即座に臨戦態勢へと移行。 すると、 「よし、飛び降りるぞ。はい、3、2、1......」 またしても...... それか! 「ダイブだ! それー!」 ゴミ収集車とは言え、 時速40キロは優に超えていた。 ヒュルルルル...... バシッ! 二人は何とか二本の足で着地を 成し遂げるも、 その後は慣性の法則に従い グルグルと転げ周るしか無かった。 「目が回る!」 「フッ、楽しいわ」 身体中を地面に打ち付けながら 見事に転がり回る二人の女性。 一体何が起こっているのかと 通行人は皆、 目を丸くしている。 「あいたたた......」 「さあ、逃げるわよ」 ディアナが身体をさすっているうちにも、 女は既に立ち上がり 次なる道を決めていた。
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