第十一章 MAD”Диана(マッド″ディアナ)

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「リーダー、奴ら止まってる車に乗り込みました! 追尾を続けます!」 正面には 猛スピードで飛び出していく タクシーが見える。 その車両に二人が乗っている事は 明らかだった。 「追えっ! 絶対逃すな!」 ブルルルルンッ! 黒塗りワゴンは真っ黒な排気ガスを 撒き散らしながら タクシーに追い付くべく 更なる猛加速を始めた。 やがて...... 一旦は車道からタクシーに乗り、 逆のドアからそのまま 歩道に降りた二人の前を 黒塗りワゴンは通過していく。 「はい、飛びなさい」 その女の一人は すれ違い様に 何やら小さな箱を 黒塗りワゴンに張り付けた。 ピタッ。 どうやら 磁石で引っ付く仕組みに なっているようだ。 「さぁ、行きましょうか」 「あ、ああ......」 二人は黒ワゴン車に背を向け、 ゆっくりと歩き出す。 一体、 何を張り付けたんだ? ディアナは 気になって仕方が無い。 「ところで......今、何張り付けたんだ? それに飛びなさいって......」 そのまま聞いてみた。 すると、 「はい、5、4、3、2、1......」 ミーオは腕時計を見ながら カウントダウンを始める。 そして、 ドッカーンッ! 何やら背後で けたたましい爆発音が! 「なっ、なんだ?!」 ディアナは慌てて振り返る。
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