第十三章 Gyokusai(玉砕/MARA)

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ザッ、ザッ、ザッ...... ザッ、ザッ、ザッ...... 外へ出て、 その者が真っ先に向かった先...... それは...... なんと...... 大勢の子供達が押し込められた トラックだった! 「マーラ......子供嫌い.......」 ザッ、ザッ、ザッ...... ザッ、ザッ、ザッ...... 「なにあの人? 血塗れだよ。こっちに向かって来る。怖い......お母さん......」 殺気立つその者の到来に 子供達は一気にパニック状態。 「マーラは独り......マーラは清い......」 ザッ、ザッ、ザッ...... ザッ、ザッ、ザッ...... 徐々に ステップを早めていく。 怖い! 怖い! 怖い! 来ないで! 助けて! 5メートル...... 4メートル...... 3メートル...... 2メートル...... 1メートル...... そして遂に! ............ ............ ............ ............ ............ 「マーラ......いじめられてる子......助ける」 時刻は 午後1時を回っていた。 太陽はほぼ真上に位置し 全身を真っ赤に染めたマーラを 光り輝かせていた。
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