第十四章 DeathWord(死の合言葉)

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「多分な......マンホールの蓋が開けらてたって事は、『ヴァローナ』に見付かったんだろう。 ん......待てよ。マンホールの蓋はどこ行っちまったんだ? 小さなもんでもあるまい。どっかそこら辺に落ちてないか?」 「イヤ......見当たらないゾ。どこ行ったんダ?」 アレクは 『ヴァローナ』の肉片を掻き分けながら 周囲を探してみるが どう言う訳か見当たらない。 些細な事かも知れないが...... 有る筈のものが無いと どうも気持ちが悪い。 すると 突然エマが、 「あり得ない! そんな事が出来得るものなのか?......」 何やら 上を見詰めながら 感嘆の声を上げ始めた。 つられて アレクも上を見上げてみると、 「マジかよ!」 突然、驚愕の表情に変わる。 なんと!  天井には 大きな丸い穴が開いていた。 しかも...... 穴のすぐ脇には 男の生首が天井に引っ掛かり ぶら下がっているではないか! 恐らく...... フローリングの下に 隠し部屋を見付けた『ヴァローナ』は マンホールの上に顔を近付けた。 すると何かの拍子で マンホールの蓋が飛び上がり、 『ヴァローナ』の頭を巻き込んで 天井を突き抜けた。 今、ここに残された痕跡は そんなストーリーを物語っていた。 そうでなければ この状況を説明しようが無い。
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