第十四章 DeathWord(死の合言葉)

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「よし、マンホールの蓋を閉じてても、しっかりお前の声は聞こえたぞ。おい......そっちもあたしの声聞こえるだろ?」 「アア......よく聞こえテル。ところでサ......一体これから何を始めるンダ?」 「今からお前は、この家に隠れてる奴を見付けにやって来た『ヴァローナ』だ。 一旦外に出てから『ヴァローナ』に成り切って家の中へ入って来い。それであたしを見付けろ。解ったら早くやれ」 全く解らん...... この人は一体何を実験しようと してるんだ? 俺が『ヴァローナ』に成り切って 何が解ると言うんだ...... でもまぁ...... 俺みたいな凡人じゃ解らない 何か重要な意味が有るんだろう...... まずは 言われた通りにやってみるか...... アレクは決心を固め、 家の外へと飛び出して行った。 そして玄関前に立つと、 俺はヴァローナだ!  凶悪殺人鬼のヴァローナだ!  隠れてる奴を全員見付け出してやる。 皆殺しだ! 自らを『ヴァローナ』と信じ ハイエナと化すアレクだった。 何事にも手を抜かない その執念だけは 褒めてやりたい。
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