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タッ、タッ、タッ......
タッ、タッ、タッ......
「おーい、ミーオ。さっき横に座ってた少女って......今メールで来た指名手配の『ソフィア』じゃないのか?!」
血相を変え
慌ててトイレから駆け戻るディアナ。
ちゃんと尻を拭いて来たかどうかは
解らない。
「ほんとにもう......ちょっとトイレ長過ぎだよ......
あたしも一旦、席離れて今戻って来たらこの有様。どっか逃げちゃたみたいね」
見れば、
先程まで大人しく座っていた
二人の姿が無い。
当然の事ながら
荷物も消えている。
「マジか......速攻で探さないと!」
憂うべき状況に
思わず血相を変えるディアナ。
自分が乗っていた列車の中で、
指名手配の人間を取り逃がしたとあっては
『MAD″ディアナ』の名前に傷がつく。
プライド高きその者であるが故に
それは絶対に許される事では無かった。
「今、もうみんなして探してる。でも多分......ちょっとこれ見て」
そのように語ったミーオは
既にスタスタと歩き出し始めていた。
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