第二十二章 Софья(ソフィア/エマ巡り会い)

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「さぁ、乗るんだ!」 耳元で男のラウドボイスが 雑音の如く響き渡る。 そんな大声出さなくてたって ちゃんと聞こえてます...... 目隠ししてるから 見えないけど...... 多分、銃を構えてるんでしょうね。 雰囲気で解ります。 でも...... そんな物は必要有りません。 もう私には逃げる力など 残っていないんですから...... ソフィアは まるで操り人形の如く、 言われるがまま トラックの荷台へとその身を預けた。 もうヴィクトルさんには 二度と会えない...... そんな風に諦めてしまったソフィアは まるで萎れた花。 放っておいたら 直ぐにでも枯れてしまいそうだ。 ドライバーは ソフィアが乗るのを 待ち構えていたのだろう。 ブルルンッ。 ガガガガガッ...... 萎れた花が納品されたのを サイドミラーで確認すると、 すぐ様、行進を開始した。
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