第二十三章 предательство(裏切り/化けの皮)

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その一言とは、 『ヴァローナに誘拐され、施設に連れて行かれたが、その時の記憶が無い』 その部分だった。 因みに、 1.列車の脱線事故の後『ヴァローナ』の集まりが以上に早かった。 2.こんな深い森に林道を造り、のべつ『ヴァローナ』のトラックが行き来を繰り返している。 1と2を足すと、 『この近辺にヴァローナの拠点が有る』 自然とそんな答えが 導き出されてくるわけだ。 「ソフィアさん......もしかしてあなたが連れて来られた『ヴァローナ』の施設って、この近くなんじゃ無いのかしら。この十字架はその時見たって事はない?」 ずばり聞いてみた。 勿論、 現時点で記憶が無いと言っている訳だから、 明確な答えが返って来るとは思っていない。 しかし刺激を与えれば、 多少なりとも 記憶を取り戻す事が出来るのでは? 実は、 そんな期待を込めた質問だった。 ところが、 「すみません......そこまでは覚えていません」 現実は そんなに甘く無かったようだ。
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