355人が本棚に入れています
本棚に追加
「確かさっき、ソフィアは自分の名前を『ソフィア・ルカ』って言ってた気がするんダケド......」
「間違い無くそう言ってたな。マーラ・ルカか......」
無意識のうちに
二人はソフィアの顔を見詰めていた。
「どうかしたんですか?」
訳も解らず、
ソフィアはただ首を傾げている。
「このお墓......マーラさんって言う人のお墓なんですね。ルカ......私と苗字が一緒。
まぁ、ルカって多いですから......でもあまり気持ちのいいものじゃありませんね」
特に気に留める様子も無い。
ソフィアはマーラを知らない訳だから、
当たり前の反応ではあるのだが......
そんなソフィアに背を向け、
エマはアレクにヒソヒソ声で、
「おい、アレク。この場所あたしも覚えとくけど、お前も覚えといてくれ。
時間見て掘り返すぞ。まぁ、多分骨は出て来ないと思うけどな」
「解った......」
アレクは小さく首を縦に振った。
墓を掘り返す事も重要だが、
今はまだ先にやる事がある。
あまり道草ばかりも
食っている訳にはいかなかった。
「よし、先へ進もう!」
エマは出発を宣言する。
最初のコメントを投稿しよう!