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ソファに座り、洸はラグの上で胡座をかいて真正面から僕を見つめる。明日は土曜日。二人とも休みだし、きっとこの後そういう流れになるんだろうと、少し緊張していた。
仕方がないよ、僕は再会してから一週間。洸はずっと見ててくれたんだろうけど、まだ緊張は解けないんだ。
いやな緊張感じゃないけど、洸のにドキドキするのは仕方がない。
僕の両手を握りしめ見上げる洸の視線は優しかった。
「今日はさ、翔と腹を割って話がしたいんだ。翔が悩んでいることがあるなら一緒に考えたい。なんか考えてるよな…ふとした瞬間考え事してる。俺との事、悩んでる?後悔してる?」
後悔…洸と再会したことを後悔してる?確かに帰る前までは会わないようにしようと思っていた。でも今はこうやって目の前に洸がいてくれて、身体を繋げたことも後悔なんてしていない。
「後悔なんてしてないよ。洸にまた会えて嬉しい。手紙…書けなくなったこと…洸が書いてくれてたのに…ごめん…って…」
「それは…仕方ないだろ。そういう環境になってたんだし」
「でも、大人になって手紙に連絡先、書こうと思ったら書けたのに…書けなかった…」
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